2011年8月記
アップル社の歴代のコンピュータの中で、起動に最も時間を要するマシンはいったいどの製品になるでしょうか?
もっともかくいう私もeMacやLISAなどは使った事がありませんので、完璧な機種を網羅しての意見ではありませんが。
漢字トーク1.1の頃でしょうか? フロッピーディスク起動ではなくて20MBのHDDでの起動です。
漢字トーク以前の512K MAC でしょうか? 確かフロッピーディスク起動だけでしたね。
それとも、フロッピードライブ起動のApple IIでしょうか?
いやいや、もっと後のジョッブス追放後のJ. スカリー関与のG2 G3 Macでしょうか?
それともジョッブス帰還後の G4 Macでしょうか? いやいやG4マシンはそれなりに早かったから、G4マシン以後ではないだろう。
答えば G5 Macです!
ただ、それはすべての G5 Macではありません。G5 はシングルコアとヂュアルコアの二製品がありますけれど、そのいずれでもありません。その中間でシングルダブルコアのG5マシンがあります。つまり単純に二個のCPUを搭載したG5 Macです。これが龜さんMacです。
【2012年3月追加】
PowerMac G5は early 2005 まではメモリーにDDRを用いていますが、late 2005からDDR2になっています。つまり、その分速くなっています。龜さんMacは当然DDR仕様の物です。
起動完了までをどのように定めるのかが問題ですけれど、電源投入後デスクトップが表示されるまでに3分30秒程度、OSXのスピンカーソルが矢印カーソルになる迄にさらに1分30秒程度、合計にして五分間ほどかかります。同じ2個のCPUでもヂュアルコアG5(DDR2)では、その半分の2分30秒程度しか必要としません(実はこれ、前者が250GBのHDDなのに後者は500GBHDDなんです。いえ、わざとじゃなくて長い間それに気がつかなかったのです)。
本当は五分間なんて生易しいものではなくて、さらに三分間ほどもかかるのです。つまりデスクトップ表示後に矢印カーソルになってから、Safariのようなウェブブラウザーを起動すると、起動までに平均三分間以上かかります(同じマシンでHDDのみを250GBから最新の1TBに変更すると10秒程度で起動します)。どうもバックグラウンドでなにかやっていて、そのために異常に起動までに時間がかかるようです。同じマシンでも電源投入後10分してからSafariを起動すると、どんなに遅くても30秒ほどで使えるようになりますからね。そんなG5のメモリーを2G BYTEから4G BYTE へ増設してみますと速度の改善がみられるようです。
そんな事を考慮すると、シングルダブルコアのG5(DDR)マシンは起動までに八分間かかるのです。それに発熱も半端じゃありません。この遅さが私のマシンだけの現象ならば、きっと亀さん仕様の特性マックG5なんでしょう。G5を見限ってIntel Chipになった理由が分かります。それでもG5マシンを使っているのはカーボンの世界が捨てきれないからなのですが。
と書いたのですが、
【2013年8月追加】
最遅の Mac が G5 であるのかどうかは棚上げしておいた方がいいようです。まあ、遅い事に間違いはないでしょう。そうでなければ Jobs が G5 を見限って Intel Chip に移行する理由も無かったはずですし、、、(Moble Chip は別の話ですので)。最近、急な漏電が何度か発生し、動作中の PowerMac G5 の電源が落ちた事があります。その結果、G5 マシンの内の1台が起動不能になりました。コマンド+V キーのVerbose modeで起動して眺めてみると、USB関係の箇所でストップしたままになりました。これはマザーボードが損傷したのだろうと、作業を進めて別のバックアップ用の Hard drive で起動を試してみると簡単に起動してしまいました。簡単と云っても、それが最遅 Mac G5 の hard drive であって、マシンの方が Dual core G5 2.3GHz でしたので、すぐにファインダー画面になると予想していました。
ところがそうではなかったのです。ファインダー画面がモニターに現れるまでたっぷり4分間ほど待たされたでしょう。この結果が示すところは、G5 マシンで Dual Core だろうと Double CPU だろうと、速度にあまり違いは無いという事です。むしろ速度に強く影響しているのは hard drive の性能だったのです。そんな事は分りきった事ではないか、と云われれば、その通りなのですが、、、。それにしても速度の落差があまりにも大きすぎて、そんな事実は思い浮かばなかったのです。そんな最遅 Mac に使われていた hard drive がこれです。DiamondMax 10 6B250S0 という製品ですが、これほど低速の hard drive が存在していたなんて驚きでした!
drive の製造年は2004年です。Maxtor とは懐かしいメーカーです。かつては、このメーカーの製品を率先して使っていたものです。同じ容量の250GBで SEAGATE hard drive でテストしてみますと、Maxtor よりも1.5倍程度は速かったです(SPEED TEST していないので、ひょっとすると2倍以上かも)。それで、これを容量が500GB SEAGATE hard drive でテストしてみますと、3倍程度の速さになり、マシンの電源投入からファインダー画面の表示まで1分程度になります。かなり実用的な速度です。さらに最近の 1TB SEAGATE hard drive でテストしてみますと5倍程度の速さになります。G5マシンがこれほど速かったなんて、本当に驚いてしまいました。当時の PowerMac G5 に使われていた hard drive は 250GB の製品が多かったはずです。あまりにも、速度が遅いとお嘆きに貴兄には 1TB SEAGATE hard drive を一度試してみる事をお勧めします。あくまで自己責任ですよ。
そうそう、起動不能になった hard drive はディスクユーティリティで初期化しようとすると「エラー」で初期化できませんでしたが、パーティションの方で(こちらはフォーマット)なんとか起動ドライブとして使えるようにできました。
そして、速度が絶望的に遅い Maxtor drive は firmware update でもありはしないかと、探してみましたけれど、メーカーが消滅してから何年も経過しているせいでしょうねぇ、そんな物ありはしませんでした。データシートによれば、この drive の firmware は PCB(プリント基板)上には無くて、ドライブのプラッターの最内側のサービスエリアという場所に書き込まれているのだそう。ここを簡単に書き換える方法は無いみたいです。
仕方がないので、現在はテレビ番組録画用の外部 Hard drive として使っています。こんな低速ドライブのゆえか、なかなか壊れませんね。一般的な hard drive では一分間の回転数が6000 - 7000 RPM という製品が多い中、かつて回転数が 10000 RPM という製品を使っていた事がありました。現在では回転数とは無縁の SSD といった高速ドライブがありますが、以前はそんな手段がありませんでしたので、ドライブの高速化には回転数の早いドライブを使うしかありませんでした。その高速ドライブ2台でストライプを組んでいましたので、その発熱量と爆音は半端ではありませんでした。しかも、すぐに壊れてしまいました。これに懲りて高速 hard drive には手を出さないようにしていましたのですけれどねぇ。
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