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2009年2月18日水曜日

きもかわいい

「きもかわいい」
「きも」とはすなわち肝臓を意味する。

子供の頃、母方の田舎では祖父がウサギを何十羽も飼っていて、それを解体して肉や毛皮を売っていました。当時は肉は高価で、貧乏人の口に入るのはクジラの肉くらいでした。だからウサギの肉を食べさせてもらえたのかというと、そんなに甘くはありません。

ウサギを解体していた祖父は、出征して南洋のトラック島という場所で終戦を迎えたのです。何時頃撮られたのか知りませんが、南部十四年式拳銃をさっそうと握った写真を見せてもらった事がありました。そのトラック島は米軍にとっては重要な島では無かったとみえて、戦線はさっさと北の方へ移動してしまいました。つまり米軍支配地域に置き去りにされたのです。そうなると島には日本からの補給がありません。小さな島には食べ物が無かったのです。生きるためには何でも食べなければならなかったのです。

そういう人ですから売り物のウサギの肉では無く、ウサギの「きも」を食べさせてもらっていました。これは本当においしかった。

「きもかわいい」=「ウサギの肝はおいしい」=「うさぎおいしあのやま〜」

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